行くに決まってる? 長女と数珠回し

今夜は「愛宕(あたご)さん」と皆に呼ばれている大きな数珠を回す夜。
じいじは「ひゃくまんべ」と呼んでるから、百万遍念仏のこと。
そこには地蔵さんはないので、地蔵盆ではないらしい。
(あたごさんは火を防ぐ神様だそうな。通りにあって、その前に集まる)

夕方部活から帰ってきた中2長女に聞いてみた。

「今日、数珠ぐるぐる回すあたごさんやて。どうする?」

「今日はまだ宿題残ってるねん、めっちゃたくさん。」

「あ、そう。ほんならどうする?」

「行く!決まってるやん。」

「え、決まってるんや(笑)」

これまで帰省のタイミングで数回参加している彼女には目論見が・・・

20160904_2s
「鉦叩き」「数取り」の役があって、長女は数取り。子どもの最年長だからかな。親玉が自分のところに来るたび、別のひもに通した数え玉を移動させ、カウントする。

大数珠を大勢(主に子どもとお母さん、おばあさん)で回す。
ひときわ大きな玉(親玉)が目の前に来たら、押し頂く。

始まってしばらくして行ってみると、娘たちは二人並んで必死でぐるぐる回していた。

必死とは?

写真を撮ってから輪に入って、グルグルやってきた。
他の地域では朝から長々と念仏講をしているところもあるそうだけれど、
ここでは超スピーディーに数珠を回す。
あまりの速さに、腕は筋肉痛になりそうにキツイし、笑えてくるし。

なんせ96回回すので、ゆっくり回していたら、
小さな子供たちが疲れたり、飽きたりする。
疲れるのは大人も同じ。

それもあるのかな。
めっちゃ早い~とかクスクス笑いながら、
「あと○回やでー」とかはげまされながら、回す様子の本末転倒具合がちょっと楽しい。

昔はそうじゃなかったのかもしれない。
生活の中に合うように、変わってきたのかな。

7時に始まり8時前には回し終わって
お茶やお神酒、お供え物をみんなでいただく。

子どもたちはぐるぐる回しが終わって、
解放感と夜の闇が面白くて、そのへんを走り回る。

20160904_1s
街灯の少ない小道を疾走の次女たち小学生。

とってもたくさんいただけるお供えお菓子やジュースのお下がりが魅力的すぎて、満足の長女。
帰宅して、いい気分で(笑)宿題やら自主学やらに向かっていました。