黙って食べるやつは大事

少し前、お母さんたちと行事食も大事だよねー、という話題になった。
「(子どもが小さいとき)ちゃんと作ってこなかったなー。だめだなあ」
「わかってるけど、なかなか~」とかいう声が。

「ちゃんと」も自分の励みになるならいいけど、
ほどほどで「ま、いいっかー」と バランスとりながら、
とにかく行事を楽しむのがいい~と話したりしました。

そのとき、1月半ばにうちの8歳が訴えた話を思い出しました。

———

「ママ、ほら、あの、どっか向いてだまって食べるやつ、あれを食べたい」

はいはい、節分の「丸かぶり」ってことね
その年のよい方角を向いて、
願い事を思いながら黙々と巻きずし1本を食べる、というもの。

「巻きずしが食べたいの?」

「ううん、”あのこと”がしたいの」

「じゃあ、2月の節分にね。」

「うん やろうねー」

次女3歳のとき 懐かしい節分の日

これ、恵方巻と言うそうですが、そのことばを知ったのは、結婚してから。
私の母(池田市育ち)は「丸かぶり」って言ってたなあ。
と、ふっとそんなことも思い出す。

「おいしかった」が結びついて思い出される家のコトの記憶。

聞いてみると、うちの次女にとっては、巻き寿司が「どんなものであれ」
黙々と食べる→ 願い事が楽しい → おいしかった、ということだった。

子どもにとって、そういう記憶をたくさん渡せるといいなあ。

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そして、ようやくやってきた今年の節分。
あいにく熱を出して寝込む次女。ああ~

「豆はまかないけど、数えて食べる。それと黙って食べるやつも」

寝床から指示。巻きずしとは言わない。
熱を出しても黙って食べるやつは大事。
台所にあるもんで細目に巻きずし。

願い事は、「早くよくなりますように。家族がうつりませんように」
また一つ、記憶が増えました。